【むち打ち症の方向け】症状を正当に評価してもらうためのポイント

むち打ち症はメジャーでいてむずかしい

交通事故において負傷した場合の傷病は、「頚椎捻挫」「腰椎捻挫」のケースが圧倒的に多いです。
しかしながら、それだけの多くの方が負う傷病でありながら、奥が深く、傷病の程度を理解するのは簡単ではありません。その分、保険会社と争いにもなりやすいのです。

むち打ち症は、他人には辛さを理解してもらえない。だからこそ医証が大事に。

頸椎捻挫という傷病名を代表するむち打ち症は、本人が痛みを自覚していても、他者には理解されずに、辛い思いをされる方が少なくありません。
骨折した場合とは異なり、画像に客観的に、はっきりとした症状の原因が写っていないことが多いからです。
そのため、自覚症状主体のむち打ち症は軽くみられがちで、補償の際も評価されにくいのが実情です。

むち打ち症の主な症状としては、頚部痛、肩・背部痛、手足のしびれ、だるさ、脱力感などを訴える方が多いです。

一般的に「頚椎捻挫」は3か月以内に治癒すると言われています。
事故によって頚椎に負荷がかかり、軟部組織が損傷して炎症を起こすため、これが痛みを引き起こします。
急性期(1か月程度)に損傷した組織の周囲の腫張が減って、組織が修復されていき、亜急性期(2~3か月)に組織の機能回復がされるといわれています。

もっとも、組織の修復力が乏しく、慢性化してしまった場合、症状固定をして後遺障害等級認定を受けることになります。 このとき、自覚症状を出来る限り、具体的に説明しなければなりません。
どのような場面で症状が顕れるか、MRIなどで頚椎・椎間板の変化などが顕れていないか、神経学的検査での反応はどうなっているか、わずかな手掛かりでも集めていく必要があります。
自ら積極的に証明しなければ、後遺障害としては評価してもらえないのです。

医証収集には主治医の先生の協力が必要です。

事故状況時の衝撃や体勢なども、ポイントに。

頚椎に加わる外力を考える上で事故状況も重要です。

どちらの方向から衝突されたか、どの程度の衝撃があったか、被害者の衝突時の体勢はどうだったか、無意識か意識下か、などの要素を考える必要があります。
そのため、当時の写真や実況見分調書など、資料を集めることも、重要なポイントになってきます。
車両が大破し、高額な修理代になっているケースでは衝撃の強さをあらわすために、車両の損害写真・修理見積書などが評価資料となってきます。最近では自賠責保険の後遺障害認定では、これらの書類はデフォルトで要求されているようです。
また、無意識下で衝突されて衝撃を受けた場合、筋肉を収縮させて衝撃に備えることができません。そのため、事故態様についてもどのような状況であったかを、具体的に説明していく必要があります。
その他にも、衝突時にどちらの方を向いていたか、ハンドルを握っていたかなどによって、身体にかかる外力の負荷が変わってきます。
これらをしっかりと説明していくことが、後遺障害認定や示談交渉・訴訟では重要になっていきます。

手にしびれが残っている場合の原因について

人の体には頚椎の間に椎間孔という穴があり、ここに神経根といわれるものが通っています。
椎間板の老化などで椎間孔が狭くなっているところに、事故で外力がかかると、神経根の圧迫や損傷を受けることがあります。神経根は、特定の腕や手の部位を支配するので、圧迫された神経根を支配する部位にしびれの症状があらわれることがあります。
事故直後から一貫して手にしびれが残存している場合は、これらの原因が影響している可能性があります。
その場合、主治医の先生にお願いして、神経学検査やMRIを撮影して診てもらいましょう。
むち打ち症は客観的な画像による証明が難しいですが、このようなケースでは残存症状を画像上説明できる可能性があります。
また、神経学的検査として代表的なものに「スパーリングテスト」と呼ばれるものがあります。
これは、対象者の首を後ろに傾けた上で、医師が上から頭を押さえつけることで、神経根の出口を狭めることで症状の発現を検査するものです。発現があった場合は、「Spurling (+)」などと診断書に記載され、有力な自覚症状を裏付ける証拠となります。

痛みやしびれが治らない場合は、後遺障害等級認定の申請へ

治療を続けても、どうしてもよくならない場合は症状固定(治療終了)して、残存症状について後遺障害の等級を認定してもらう手続に移行します。

むちうち症で後遺障害の等級を獲得する場合、主に次の2つのケースがあります。

1つ目は、14級9号 「局部に神経症状を残すもの」

2つ目は、12級13号 「局部に頑固な神経症状を残すもの」

これらのいずれかの等級獲得を目指すことになりますが、これらの二つの違いとしては、簡単にいえば、「レントゲンやMRIなどの画像上、症状が説明できるか」ということになります。
症状が説明できれば12級、説明できないが回復困難な症状が残っていると判断されれば14級ということになります。

自覚症状のみのむち打ち症でも、認定で結果が分かれることがあります。
一方は14級で評価され、一方は非該当というようなことがあります。

後遺障害を評価する機関である自賠責保険料率算出機構では、認定の際にみるポイントがいくつかあるように思われます。
そうしたポイントを抑えながら、後遺障害申請を行い、正当に評価してもらうことが大切です。
このあたりのノウハウがある弁護士をはじめとする専門家に相談して、医証を集め、後遺障害等級認定で評価してもらうようにしましょう。

後遺障害等級は自賠責保険料率算出機構の調査事務所が認定しますが、時期によって評価が厳しかったり、緩かったりします。おそらく評価要素が変化している部分があるのではないかと思います。
弊所ではむち打ち症の多数の案件について、非該当からの異議申立てで等級を獲得してきた実績とノウハウがあります。等級獲得の可能性があるかまずは知りたいという相談だけでも結構ですので、現在のあなたの状況を教えてください。