調停の申立手続と運用を知る

調停にしたほうがよいケースとは?

離婚に関する話合いでは、裁判所の「調停」を利用することができます。調停とは、裁判所において調停委員2名立会の下、双方が出席して意見を述べて、合意を目指す手続です。
相手方が直接の離婚自体の話し合いに応じない場合や、相手方が適当に言いくるめようとするタイプの場合、怒り出してしまいまともな話ができないケースなどに有効です。離婚訴訟を行う場合でも、調停前置主義により、調停をまず経る必要があります。

調停の申立ての仕方は?

離婚調停を申し立てる場合は、夫婦関係調整調停(離婚)の申立書を裁判所に提出する必要があります。
申立書の書式は家庭裁判所の窓口でももらえますが、裁判所のHPからDLすることもできます。

夫婦関係調整調停の申立書式
https://www.courts.go.jp/saiban/syosiki/syosiki_kazityoutei/syosiki_01_23/index.html


申立てをする裁判所は、相手の住所地を管轄する家庭裁判所が原則です。当事者が合意で定めた家庭裁判所も利用できます。
たとえば、別居後、相手方が栃木県那須塩原市に移住したとします。その場合、那須塩原市を管轄する宇都宮家庭裁判所大田原支部が管轄裁判所となります。

管轄裁判所はこちらから調べることができます。
https://www.courts.go.jp/saiban/tetuzuki/kankatu/totigi/index.html

調停申立書に必要事項を記入し、以下の添付書類をつけて、管轄する家庭裁判所に提出しましょう。持参・郵送いずれでも差し支えありません。申立書の控えはとっておきましょう。


【提出書類・添付書類】
調停申立書     2通(1通は副本といって、相手に写しを送付する分になります)
戸籍謄本      1通
収入印紙  1200円分
郵便切手       ※管轄する裁判所に問い合わせて、必要な郵券の種類と金額を確認しましょう。)
年金分割のための情報通知書(年金分割を求める場合)


調停申立書はPCで作成することもできます。

申立てから調停期日当日までの流れ

調停を裁判所に申し立てると、不備がなければ裁判所から連絡があり、初回の調停期日の日程調整が行われます。
初回の期日は、1~2か月先に決まることが一般的です。不備がある場合は、補正を求められます。
初回の日程が決まり次第、裁判所から相手方に郵便で調停が申し立てられたこと、期日に出席することを求める通知がいきます。
調停期日当日は、家庭裁判所の受付窓口に行き、受付手続を済ませましょう。そのときに、待機場所を指示されますので、そちらで呼ばれるまでまつことになります。申立人待合室、相手方待合室と記載されていることが多いです。なお、相手方とは同じ部屋にはなりませんのでご安心ください。
時間になると調停委員が待機場所にやってきて、名前又は受付番号を呼びますので、調停委員の指示に従いましょう。

調停の進み方と終わりについて

調停の最初に、裁判官と調停委員から調停の趣旨や注意点について説明があります。このときは、当事者双方が同席して話を聞くのが原則です。どうしても相手方と顔を合わせたくない場合は、事前にその旨を伝えていれば、別々に実施するなどの配慮をしてくれます。
最初の説明が終わると、申立人から事情の確認があります。相手方は退席し、待合室で待つことになります。おおむね30分交代で交互に当事者が調停員に話をします。
その中で、次の調停までに検討してほしいこと、提出してほしい書類などの整理があり、次回の調停期日が定められます。
離婚調停では親権、養育費、慰謝料、財産分与等の条件を詰めていくことになりますが、離婚や親権自体にそもそも争いがある場合、合意を見出すことが困難な場合、調停は不調として終了します。離婚調停の場合、多くとも5~7回やっても合意が難しい場合は、不調となります。
合意が成立した場合は、裁判所で調停条項を定めた調停調書が作られます。親権や養育費など、合意した諸条件が記載された調停条項について当事者双方立会いの下読み上げがされ、問題がなければ、調停が成立して終了します。

別居後に相手方が生活費を支払ってくれない場合などは、「婚姻費用の分担請求調停」も併せて申立てをしましょう。離婚調停の申立てだけでは審理対象とはなりません。婚姻費用調停も申し立てることによって、同じ調停期日で、優先的に取り扱ってもらえます。離婚調停が長期化すると生活面に支障が出ることから、まずは婚姻費用の分担について話し合いがされる傾向にあります。