理解されにくいむち打ち症 だからこそ医証が大切に


頸椎捻挫という傷病名を代表するむち打ち症は、本人が痛みを自覚していても、他者には理解されずに、辛い思いをされる方が少なくありません。
画像に客観的に、はっきりとした症状の原因が写っていないことが多いからです。
そのため、むち打ち症は軽くみられがちで、補償の際も評価されにくいのが実情です。

むち打ち症の主な症状としては、頚部痛、肩・背部痛、手足のしびれ、だるさ、脱力感などを訴える方が多いです。

一般的に、「頚椎捻挫」は3か月以内に治癒すると言われています。
急性期(1か月程度)に損傷した組織の周囲の腫張が減り、組織が修復されていき、亜急性期(2~3か月)に組織の機能回復がされるといわれています。

もっとも、組織の修復力が乏しく、慢性化してしまった場合、症状固定をして後遺障害等級認定を受けることになります。

このとき、自覚症状を出来る限り、具体的に説明しなければなりません。
どのような場面で症状が顕れるか、MRIなどで頚椎・椎間板の変化などが顕れていないか、神経学的検査での反応はどうなっているか、わずかな手掛かりでも集めていく必要があります。
自ら積極的に証明しなければ、後遺障害としては評価してもらえないのです。



事故状況も身体に加わった負荷を考える上で重要


頚椎に加わる外力を考える上で事故状況も重要です。

どちらの方向から衝突されたか、どの程度の衝撃があったか、被害者の衝突時の体勢はどうだったか、無意識か意識下か、などの要素を考える必要があります。
そのため、当時の写真や実況見分調書など、資料を集めることも、重要なポイントになってきます。


手にしびれが残ってしまった場合


人の体には頚椎の間に椎間孔という穴があり、ここに神経根といわれるものが通っています。
椎間板の老化などで椎間孔が狭くなっているところに、事故で外力がかかると、神経根の圧迫や損傷を受けることがあります。
神経根は、特定の腕や手の部位を支配するので、圧迫された神経根を支配する部位にしびれの症状があらわれることがあります。



むち打ち症が残存したときの後遺障害等級


むちうち症で後遺障害の等級を獲得する場合、主に次の2つのケースがあります。

1つ目は、14級9号 「局部に神経症状を残すもの」

2つ目は、12級13号 「局部に頑固な神経症状を残すもの」

これらのいずれかに該当するか、獲得を目指すことになりますが、これらの二つの違いとしては、簡単にいえば、「レントゲンやMRIなどの画像上、症状が説明できるか」ということになります。
症状が説明できれば12級、説明できないが回復困難な症状が残っていると判断されれば14級ということになります。

自覚症状のみのむち打ち症でも、認定で結果が分かれることがあります。
一方は14級で評価され、一方は非該当というようなことがあります。

後遺障害を評価する機関である自賠責保険料率算出機構では、認定の際にみるポイントがいくつかあるように思われます。
そうしたポイントを抑えながら、後遺障害申請を行い、正当に評価してもらうことが大切です。
そこで、弁護士のサポートが大事になってくるのです。